岡山県では、深刻な人手不足が続いています。県内の労働者の確保が十分でない中、始まるのが今回の特定技能制度です。
岡山県内の企業どこもは、特定技能外国人雇用に強い関心を示しています。
そこで、今回の記事では「特定技能制度のポイント」と「特定技能制度で懸念されていること」についてお伝えしたいと思います。
特定技能制度を利用しているという企業経営者及び人事担当者の方は、是非ご一読ください。
岡山県でも始まる特定技能制度のポイント3つ
まずは岡山県でも始まる特定技能制度の概要やメリットについて3つのポイントにまとめてご紹介します。
特定技能制度のポイント①技能実習の延長資格
特定技能制度におけるポイントの一つ目は、 実質「技能実習生の滞在延長資格」であるという側面が強いことです。厳密には全く違う資格となっているのですが、狙いとしては技能実習生在留期間延長の狙いも多分に含まれています。
技能実習生は、1号~3号の在留資格に分類されます。
このうち、技能実習生2号と3号修了者に関しては、特定技能1号への資格切り替えが無試験で行われます。
ちなみに技能実習生1号に関しては、別途特定技能評価試験に合格しなければ移行ができません。
特定技能制度のポイント②2号になれば期限の定めがない
今回の特定技能制度で働く外国人にとっても、企業にとっても関心を集めているのが、在留資格「特定技能2号」です。
特定技能2号は、家族(妻・子)との帯同が許可されます。
また、日本への永住権の獲得も可能になります。
特定技能2号は、これまでの就労ビザや技能実習生とは異なり、外国人にとってメリットが大きい資格制度になります。
現在、 特定技能2号の対象とされているのは、建設業・造船舶用工業の計2業種です。
今後特定技能2号の対象業者が増えれば、人材不足を期限が定まった外国人労働者で凌ぐのではなく、れっきとした正社員としての雇用も期待できるのです。
特定技能制度のポイント③単純労働も可能
比べられることの多い技能実習制度と特定技能の最大の違いは、単純労働も可能であるという点です。
岡山県の生産年齢人口は、減少を続けることが予想されており、どんどん労働力が不足していくことは明白です。
不足する労働力には、専門技能よりも単純労働が多く含まれます。
単純労働力をカバーできる特定技能外国人は、 純粋な単純労働力を欲している企業からはありがたい資格となります。
岡山県では特定技能制度は正常に開始されないという声も
岡山県内で開かれた特定技能制度の説明会に参加した多くの企業経営者からは、今回の特定技能制度に関する不信感が見られました。
では、岡山県内の企業経営者は、特定技能制度のどこに不安を感じたのでしょうか。
岡山県で特定技能が懸念される理由①フォーマットの詳細が分からない
特定技能制度に不信感を募らせる経営者が多い理由の一つは、制度の詳細情報があまり少ないからです。
中でも「特定技能への変更申請」など事務仕事を代行する経営者からは「特定技能に関するフォーマットが存在しないものも多く、 どうやって処理をしていいかわからない」などといった疑問が挙げられています。
岡山県で特定技能が懸念される理由②登録支援機関の情報が少ない
特定技能では、外国人の仕事や生活を支援する登録支援機関への支援委託が推奨されています。
ですが、岡山県内の登録支援機関を調査してみても、まだ、非常に少ないのが現状です。
登録支援機関として求められている役割は多岐にわたります。
例えば、現地外国人の母国語でのガイダンスであったり、 日本の外国人のための住居の確保であったりなど、支援には専門知識や語学力が必要となるのです。
現在出ている情報だけでは、全てを自社で解決することは難しいと考えられます。
しかも、サポートする団体の詳細も不透明と言うと不安になる気持ちも仕方がない状況です。
新制度に振り回されるよりも安定した技能実習生制度活用で様子見
特定技能制度は正常に運用されれば、岡山県の人材不足も解消されると期待されています。
ただ期待に反し、懸念も多く、情報が出揃っていないことからも開始直後に特定技能制度に頼るのは少しリスキーだと言えます。
現在技能実習生を雇用しており、2号又は3号資格修了に合わせて移行したいという場合は、そんな中でも対応せざるをえません。
しかし、これから特定技能外国人を雇用したいと考えている方は、まずは技能実習生の受け入れから始めることをおすすめします。
技能実習生制度は、すでに長い間活用されていることからある程度成熟し、サポートの体制も整っています。
外国人雇用に興味がある経営者様は、まずは技能実習生制度から検討してみてはいかがでしょうか?
そのためには、まずは監理団体選びが重要になります。
ただ、監理団体は岡山県内だけでも多くの数があるので、選定はまずプロに任せるのが賢い方法です。