今週の日曜日12/6に今年度初となる2020年日本語能力試験が開催されました。(2020年度7月試験は、日本国内実施、海外実施ともに実施中止となりました。)また今年度はコロナ禍の影響により、ソーシャルディスタンスの維持や会場の確保の都合で以前の会場と比べて、豪華なホテルの会場での開催もあったようです。
日本語能力試験は、日本語を母語としない人の日本語能力を測定し認定する試験として、国際交流基金と日本国際教育協会(現日本国際教育支援協会)が1984年に開始しました。開始当初の受験者数は全世界で7,000人ほどでしたが、2011年の受験者数は全世界で約61万人にのぼり、世界最大規模の日本語の試験となっています。
技能実習生にとっても日本での実習を円滑に、より密度が濃いものにしていくためには日本語の学習を日々行っていくことは必要不可欠です。実習だけでなく日常における生活においても日本語を習得しておくことは、より良いコミュニケーションがとれ日本の文化に触れる良い機会となります。今回は日本で既に活躍されている先輩の声を参考に日本語学習におけるコツを聞いてみましょう。
日本語能力試験N1認定の中国の先輩の声を聞いてみる
今回お話を伺ったのは、現在日本での商社において様々な国のクライアントとダイナミックなプロジェクトをバリバリと行っている中国の福建省出身の蘇さんに日本語の学習におけるコツをお聞きしました。
──初めて日本に来た際の印象はどうでしたか?
蘇さん:私が日本に初めて来たのは徳島の日本語学校で、生まれ育った福建省の厦門とは違い何もなかった印象があります笑。でもそれが逆に良くて東京や大阪などの都会ではなく、徳島の自然の雄大さと人の暖かさに触れ、日本がとても好きになりました。
──日本語学校で日本語を勉強していくにあたって、苦労した点はありますか?
蘇さん:中国は漢字の文化があるので、漢字の表記は違いますが日本語の文章での雰囲気はなんとなくつかめました。ただひらがなやカタカナでの表記はすぐに馴染めず苦労しました。ひらがなの言葉はだんだんとつかめてきたのですが、カタカナの言葉の使い分けや擬音語、日本でよくある略称にしていく言葉などはなかなか論理的に覚えることができず大変苦労しました。
──確かにカタカナで表記されている言葉って最初はなかなかイメージがつかめないですね。特に日本の若い人たちが話し言葉で擬音語使ってもカタカナのイメージなんか湧きませんね笑
蘇さん:そうなんです!文章で記載されていてもよくわからない時期にバイト先などで色んな話を聞いていても、車が「バーン」と電車に衝突してとか、雨が「ザーザー」降ってきたなどどのような意味なのか帰って辞書で調べても載っていなかったりして。。馴染むまでにかなり時間がかかりました。
──日本に来てまもないころ大変苦労したと思いますが、そのようななか日本語能力試験 N1取得までにどのくらい時間が掛かったのでしょうか?
蘇さん:まずは入学して1年目に日本語能力試験のN2に合格しました。そして日本語学校を卒業する2年目までに日本語能力試験のN1に合格することができました。
N1合格者に聞く、日本語学習におけるコツとは!?
──それは順調に学習が進んだかと思うのですが、どのような学習を行ったのでしょうか?
蘇さん:私の場合は大学に進学したかったので、N1取得について進学の為の要件になっており切羽詰まった状況もあったかと思うのです。。今となっては古典的な方法になるのかもしれませんが、単語帳に書いてある言葉をとにかく覚え、それを素にバイト先の日本人の方などと会話で多くコミュニケーションをとりました。帰宅後、会話を思い出しノートに書き起こした思い出があります。標準語での学習や試験になるので、方言などが最初はなかなか頭に入ってこず苦労しました。
──まずは文法などは気にせずに単語、単語を理解して、コミュニケーションを多くとることで日本語の概要、仕組みを掴んでいったのですね。
蘇さん:そうです。私の学習した時代は、スマートフォンやYOU TUBEなどはまだない時代でしたので、とにかく会話して日本語特有の雰囲気や仕組みを学んでいったのだと思います。その傍らTVドラマなどを多く見てコミュニケーションを円滑にとれるよう勉強しました。テキストでの勉強だと頭に入ってこないこともあり、体験に基づくことは記憶にも定着しやすいと思います。またバイトもしていたので、テキストとにらめっこしている時間は睡魔との戦いでもありましたので笑
──確かに仕事しながらの学習は大変ですね!コミュニケーションから多くの身になる日本語を学習していったのは凄いですね!仕事しながらの環境で日本語を効率よく学習するのは技能実習生にも同じと言えますね。これから日本語を学習して日本語能力試験の目標をクリアしていく技能実習生に一言お願いします。
蘇さん:技能実習生の方はバイトではなく業務として行っているので、私よりもさらに大変だと思いますが、まずは日本での仕事、生活を楽しむことが大切だと思います。楽しんで何事も挑めば、自然と身についていくと思いますよ。頑張るのももちろん大事ですが、まずは何事も楽しんでください!
──本日はお話頂きありがとうございました。
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