福岡では今、人手不足が社会問題となっています。
そこで、今注目されているのは技能実習生制度です。外国からの技能実習生たちを受け入れることで、深刻な人手不足を解消しようとしているのです。
今回は、福岡の人手不足の現状と技能実習生制度を利用する手順をご紹介致します。
外食業の盛んな福岡は人手不足が深刻
福岡では外食業が非常に盛んになっています。日本五大都市の一つであることに加え、都市として発達しているため、九州中はもちろん、日本中から人々が訪れます。
そんな中、ひときわ業績を伸ばしているのが外食産業です。
しかし、飲食チェーン店を展開している企業であっても、人手不足で閉店に追い込まれるケースが後を絶ちません。
パートやアルバイト求人誌などで人手を募集しても、効果が薄いの現状です。
この理由としては、少子化もありますが、求人応募者からの外食業の人気自体が下がっていることなどが挙げられます
福岡県の有効求人倍率は1.52倍と買い手市場
人手不足なのは、何も外食産業に限ったことではありません。
福岡県の有効求人倍率は1.52倍と買い手市場が続いています。
福岡全体で人手不足の中、多くの企業で活用され始めているのが、外国人を技能実習生として受け入れる技能実習制度です。
外国人技能実習生制度は、日本の企業に専門の技術を学ぶ目的で実習に来てもらうといった制度です。
受け入れ先企業は、技能実習生に対し実習内容を用意した上で、それを実施する必要があります。
単純労働目的のみで受け入れることはできませんが、技能を習得させる過程で発生する単純労働は担ってもらうことが可能です。
この技能実習生制度を活用し、人手不足の中でも、着実に成果を出しはじめている企業が増え始めています。
福岡で技能実習生受入れまでの手順
そんな技能実習制度を利用したい場合、どのような手順で受け入れられるのか、説明いたします。
技能実習生受入れ手順①福岡の監理団体候補を選抜
まず最初に行わなければならないのは、「監理団体」と言われる技能実習生及び実習先企業を監督する団体へ問い合わせることです。
監理団体は、技能実習生に対し、法定講習や月に一度の面談など技能実習生が滞りなく企業で実習できるようにサポートをする団体です。
ただ、 どこも同一のサービスを提供しているわけではなく、管理団体によりかなり差があります。
法定講習を行わない悪質な監理団体も先日報告され、許可が取り消された事例もありますので、監理団体選びは慎重に行いましょう。
選び方の目安は「しっかりと相談に乗ってくれる」及び「質問に対し明確な答えを返してくれる」ところを選ぶべきです。何かあった時の対応は監理団体にサポートをしてもらわざるを得ない状況も多いため、初めての監理団体は頼りになる場所を選びましょう。
どんな監理団体が良いか分からないという場合は、監理団体に詳しいプロに依頼するのも良いでしょう。
技能実習生受入れ手順②監理団体と契約し注文へ
監理団体が決まったら、どのような人材が欲しいか具体的に注文(オーダー)をします。
とはいっても「日本語が完璧に喋れて、人柄が良くて、能力が高い」といった日本でも難しい人材のオーダーは叶わないことが多いです。
オーダーをする際は優先順位を決めて、あまり期待をかけすぎないようにすることも重要です。
成果が出ている会社のオーダーの特徴は「人柄」重視というものです。
人柄が良ければ、まじめに仕事をこなしてくれ、未収得の技術や語学力も、実習開始後でも付きやすいからです。
参考までに覚えておきましょう。
技能実習生受入れ手順③現地面接後、雇用契約及び申請書類作成
募集する人材の注文内容が固まったら、監理団体が現地の送出機関にコンタクトを取ります。
送り出し機関は、注文内容に応じて人材候補を選別します。
そして、選別した候補と会いに行くのは、御社の人事担当者になります。
平均的には2泊~3日ほどです。現地への交通手段や翻訳者など必要な手続きなどは監理団体が手配してくれるため、心配はありません。
監理団体のサポートと共に現地で面談を行い、書類内容や人柄の確認をしていきます。
人材の雇用を決めたら、契約や申請の書類を監理団体と共に作成していきます。
入国後は、1か月ほどの法定研修を行った後、企業での受け入れとなります。
ここまでが、大まかな技能実習生を受け入れる手順となります。
ただ、この辺りの手順は覚えなくても、監理団体から逐一連絡や周知があるはずです。
監理団体を選ぶ必要があるのは、このような一連の処理も満足にできない団体もあるからです。
福岡で外国人技能実習生受け入れ企業に対し警告
福岡県警察から、外国人留学生・技能実習生の受け入れ機関(企業)に対し警告がされています。
内容としては、「簡単にお金を稼げるアルバイトがある」として現金引き出し役や口座販売、違法商品の受け取り役などをさせらるという事態相次いでいるようです。
技能実習生受け入れの際にはこうしたトラブルに対し、対策を事前に打っておく必要があります。
トラブル対策に長けた監理団体選びをするべき
外国人技能実習生を受け入れる際に、不安になるのは「トラブルを起こしそう」ということではないでしょうか。
実際そうしたニュースや報告もされています。
ただ、ほとんどが事前に対策できることばかりです。
この記事内では、度々監理団体を慎重に選ぶようにお伝えしてきましたが、こういったトラブル対策に無知な監理団体を選んでしまうと、事前に防げるものも防げなくなってしまう可能性が出てきます。
費用や手間をかけてでも、安心して任せられる、パートナーになる監理団体を選出しましょう。