人材不足をどう補う?特定技能ビザを120%活かす方法!

2019年度から特定技能ビザが外国人に対して付与されることとなりました。
今回の記事では、特定技能ビザを活かしてどう人材不足に対応していくのかについてご紹介していきます。

特定技能ビザはどんな効力を持つ?どう活かしていく?

特定技能ビザ

特定技能ビザは、1号と2号と2つの区分に分かれます。
特定技能1号は5年間の滞在期間が許可されるビザで、特定技能2号は期間の定めがないビザとなります。

特定技能1号ビザは、14分野での取得が可能ですが、特定技能2号ビザは建設業・造船船用工業の2分野でのみ取得可能です。

では、そんな違うところが多い特定技能制度ですが、具体的に各業界はどのように特定技能を活かしていけばいいのでしょうか?

活用法①特定技能2号対象分野(建設・造船船用工業)

特定技能2号は、建設業と造船船用工業が対象です。特定技能2号では永住権の獲得が可能になります。ただ、永住権を獲得されてしまうと転職の制限がなくなり離職する可能性が上がります。
なので、自分の会社に長く滞在してもらうには、永住権獲得までの期間を引き延ばしておくことで理論上、安定した雇用が可能となります。

永住権の獲得は、10年以上暮らしていた期間と5年以上の就労期間が必要となります。技能実習と特定技能1号については就労期間に換算されません。特定技能2号についは就労期間の算出対象となります。

よって、企業に一人の外国人に長期間働いてもらう上の流れとしてはこうなります。

  1. 技能実習生3年~5年(特定技能外国人が見つかれば省くのも有)
  2. 特定技能1号5年(同業界にて転職可能)※登録支援機関へ生活のサポートを委託
  3. 特定技能2号5年以上(同業界にて転職可能)
  4. 永住権獲得(転職の業界制限なし、終身雇用できるかは待遇次第)

この流れであれば13年~15年は外国人材を会社に留めて置ける可能性は高くなります。特定技能1号外国人から起用することも選択肢としては悪くはありませんが、それならば最初から特定技能2号外国人を雇用したほうが、登録支援機関の委託費用がかからないため、低コストになります。

この二つの業界は、期限の定めのない特定技能2号外国人を留めておけるかがキモとなります。技能実習生から雇う場合であれば、最初から終身社員に接するように待遇を考えておく必要があります。

ただし、建設業の土木など技能実習2号へ移行できない職種があります。これらの職種の技能実習の場合は特定技能1号を直接雇用するところから始める必要があります。

また、技能実習については、監理団体や外国人技能実習機構など関与する団体が増えるため特定技能よりも処理が煩雑です。場合によっては特定技能1号外国人を雇用するほうが活用法としては有益な可能性があります。

会社の状況により慎重な決定が必要となるでしょう。

活用法②特定技能1号までしか認可されていない12業種

特定技能ビザ

特定技能1号までしか認可されていない12業種については一人当たり8年~10年ほどしか日本に滞在ができません。

  1. 技能実習生3年~5年
  2. 特定技能1号5年(同業界にて転職可能)

一人、二人程度の小規模の人募集ならば良いですが、数十人規模となれば年数経過で大量帰国で人材問題が生じます。特定技能1号は転職が認められてはいますが、基本的にはやむを得ない場合に限りしか認められませんので、劣悪な労働環境出ない限りは滞在期間中に帰国されるリスクは低いと考えられます。

低リスクの活用法としては、期間社員と同様、断続的に新しい人員を入れることです。
一年おきに外国人人材で補いたい総数の8分の1~10分の1を受け入れていくことで循環ができる上に不足の事態にも対応がしやすくなります。

例えば、急遽2人帰国してしまったら翌年度受け入れ予定数を増やすなどですね。一年に大人数を雇入れると後々同じ手間を繰り返す必要があるため、大量に入って大量に退社する予定を組まず、少人数ずつ入退社を繰り返すサイクルを作っておくことが安定性が高いと考えられます。

活用法③技能実習2号が認められていない業種

技能実習2号及び3号修了者は、無試験で特定技能1号への移行が認められています。ですが、技能実習の中には2号資格自体がない職種があります。例えば外食分野(医療福祉給食以外)や宿泊業がこれに当たります。

これらの職種の場合には、5年しか在留期間が認められていない外国人を循環させていく必要があるため、最低必要人数をまず確保しておき毎年理想人数の5分の1ずつ入社させていくのが良いでしょう。5年後には毎年一定人数の入退社が繰り返されるサイクルが出来上がるため、管理がルーチン化し業務効率が上がると考えられます。

ただし、特定技能1号は転職が可能であるため滞在可能年数には注意をしましょう。

特定技能ビザの活用法はプロに相談

特定技能制度と技能実習生制度は密接な関係がありますが、この二つの制度は複雑で分かりにくくすべてを理解をするのには膨大な時間がかかります。

そこで、特定技能外国人を雇用するならば、精通したプロにお任せするのが良いでしょう。
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