今までのところ、技能実習生制度では最低賃金での雇用が多かったのは事実です。
多少の経験は持っているとは言え、語学も含めて、ほぼ1から教える状態であるため、最低賃金で働いてもらうことは妥当性もありそうですが、その最低賃金が現在上昇傾向にあることはご存知でしょうか?
今回の記事では、近年の最低賃金と技能実習生の事情と、地方でも採用戦略で負けないためにする方法をご紹介致します。
上がり続ける最低賃金と都会に優秀な技能実習生が流れる現実
中央最低賃金審議会は、2019年度の全国の最低賃金の目安を27円引き上げて時給901円にする方針を決めました。特に東京都と神奈川県の首都圏では、1000円を超える最低賃金となる予定です。
技能実習生たちは、この最低賃金のことをキチンと知っています。はるばる外国から訪れる彼ら彼女らからすれば、東京であろうと大阪であろうと、北海道、四国、九州であろうと、遠近は関係ありません。
「お金を稼ぐことを主目的」にしている技能実習生たちは、最低賃金の高い東京や神奈川の求人を最優先に考えてしまう傾向にあるのです。
今回の最低賃金の更新も、地域格差が大きい最低賃金で募集することが多い企業経営者者や技能実習生本人たちにも大きな影響を与えています。
物価の差もある、けれど技能実習生たちには分からない
日本全国の最低賃金は、厚生労働省により公開されています。以下は2019年8月現在の最低賃金の金額をまとめたものです。
北海道 ¥835 / 滋 賀 ¥839
青 森 ¥762 / 京 都 ¥882
岩 手 ¥762 / 大 阪 ¥936
宮 城 ¥798 / 兵 庫 ¥871
秋 田 ¥762 / 奈 良 ¥811
山 形 ¥763 / 和歌山 ¥803
福 島 ¥772 / 鳥 取 ¥762
茨 城 ¥822 / 島 根 ¥764
栃 木 ¥826 / 岡 山 ¥807
群 馬 ¥809 / 広 島 ¥844
埼 玉 ¥898 / 山 口 ¥802
千 葉 ¥895 / 徳 島 ¥766
東 京 ¥985 / 香 川 ¥792
神奈川 ¥983 / 愛 媛 ¥764
新 潟 ¥803 / 高 知 ¥762
富 山 ¥821 / 福 岡 ¥814
石 川 ¥806 / 佐 賀 ¥762
福 井 ¥803 / 長 崎 ¥762
山 梨 ¥810 / 熊 本 ¥762
長 野 ¥821 / 大 分 ¥762
岐 阜 ¥825 / 宮 崎 ¥762
静 岡 ¥858 / 鹿児島 ¥761
愛 知 ¥898 / 沖 縄 ¥762
三 重 ¥846
現時点でも、東京や神奈川が1000円超となっています。一方、では760円代も珍しくありません。
つまり、地域だけで25%程度の賃金格差が生まれてしまうということです。
こんな一覧表を見たら誰だって東京で働くのが一番稼げると思い、地方に行くのを嫌がる人がいてもおかしくありません。
ただ、懸念の通り地域による「物価」もあります。
東京や神奈川は物価が高く物価が物価指数が低い沖縄県と比べると指数が10以上離れています。
一概に給料の高さだけが良い就職条件ではないのです。
技能実習生の募集時には賃金以外のアピールポイントを!
物価の件から分かるように、賃金以外にも実際には地方と都会では、生活コストに大きな差が生まれます。金額が大きくてもお金が残るのは、地方の方が多いことも十分にあり得ます。
都会のライバル企業に募集の段階で負けないためには「日本在留中、豊かに過ごせる」などといった、都会よりも優れたポイントをアピールするのが得策です。
それでも技能実習生たちは何よりも賃金の多さを重視している
とは言え、結局、技能実習生達は如何に多く稼ぐかを重視する傾向があります。
なので、天気や季節変動がなく、安定的に残業をすることができる食品加工や工場の仕事がとても人気があります。
一方、季節変動や天候により仕事量が増減する農業は敬遠されます。また、現場への移動時間が時給計算されない建設も技能実習生にとっては魅力的に映らないことも多いです。
技能実習生No.1排出国のベトナムでは農業や建築の人材を集めることが難しくなって気いる現実もあります
ただ、そうは言っても必ずしも時給で答えられないこともあるので、そこは会社が持つ賃金以外の別のポイントで魅力的に見せる努力が必要となります。
技能実習であっても、日本人の採用と同じく給料以外で働くメリットを伝える必要が出てきています。実際、先進的な取り組みをしている企業では、外国人向けの自社紹介の動画を作成し仕事や職場の魅力、寮やイベントの充実などをアピールしているところもあります。ぜひ、取り入れてみてください!
募集が集まらない時は親身な監理団体のサポートを受ける
最低賃金で簡単に技能実習生が集まった時代は徐々に過去になってきています。日本人と同様、優秀な人材を確保するには良い条件の提示が必要になってきています。
そこで、おすすめなのは親身になってくれる監理団体を探すことです。
一緒に採用戦略を考えてくれるそんな担当者が望ましいでしょう。
ただ、監理団体は全国で2600以上。監理団体を選別するのは容易ではありません。
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