電気・電子情報関連産業で雇用するなら特定技能?技能実習?制度の違いとメリット・デメリット 前編

電気・電子情報関連産業業界では自動車の電動化に伴う電子部品に対する需要が世界的に高まっていく中、人手不足がより深刻な状況になっています。経産省では女性や高齢者等多様な人材を活用する好事例をまとめた「人手不足ガイドライン」の普及や賃上げに積極的な企業への税制支援等を行い国内での人材を確保すべき取組を促進してきました。さらなる需要拡大と国内人材の供給に対して剥離していく状況が続く中、現場で即戦力として活躍できる外国人材を受け入れることが必要不可欠となってきました。受入の枠組としては、発展途上国への技術移転を目的として、国際貢献事業として始められた「技能実習制度」と2019年に新設された日本で初めて外国人の単純労働を認める「特定技能ビザ」があります。これらの両制度は電気・電子情報関連産業業界の維持・発展を支える仕組みとして期待されています。またこれらは似通った制度になっており、具体的に制度の違いが良くわからないという話をよく伺います。そこで今回は電気・電子情報関連産業分野で両制度の違いを解説致します。是非ご一読ください。

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電気・電子情報関連産業業界での技能実習・特定技能の制度の違いについて

電気・電子情報関連産業業界での両制度の違いをおおまかに見ていきましょう。

技能実習制度を活用した場合

・制度趣旨
日本から相手国への技術移転(国際貢献)

・資格取得の条件
【日本語能力】
なし
【電気・電子情報関連産業等の知識・経験等】
なし
【対象職種・対象業種】
機械加工・金属プレス加工・工場板金・めっき・仕上げ・機械保全・電子機器組立て・電気機器組立て・プリント配線板製造・プラスチック成形・塗装・溶接・工業包装

※上記 13職種 31作業
・在留期間
1年目:「技能実習1号」:最長1年 1年目終了時 【学科試験・実技試験】
2~3年目:「技能実習2号」:最長2年 3年目終了時 【実技試験】
4~5年目:「技能実習3号」:最長2年 5年目終了時 【実技試験】※受入れ企業・監理団体ともに優良認定が必要

「技能実習2号」を修了した技能実習生は「特定技能1号」に必要な試験が免除されます。

・賃金の水準
本国への技術移転を目的とした実習のため、最低賃金以上

・転職可否
原則、不可

・受入れ調整機関等
監理団体

・活動内容
技能実習計画に基づいて,講習を受け,及び技能等に係る業務に従事する活動(1号)
技能実習計画に基づいて技能等を要する業務に従事する活動(2号,3号) (非専門的・技術的分野)

在留資格「特定技能」を活用した場合

・制度趣旨
人手不足対応のための一定の専門性・技能を有する外国人の受入れ

・資格取得の条件
日本国内外において実施される
【日本語能力】
日本語能力水準について生活や業務に必要な日本語能力を試験等で確認(日本語能力試験N4程度)
【電気・電子情報関連産業等の知識・経験等】
技能水準について試験等で確認(製造分野特定技能1号評価試験)→個人のスキルによる
・ 電気・電子情報関連産業は、以下の13区分の試験を実施
①機械加工、②金属プレス加工、③工場板金、④めっき、⑤仕上げ、⑥機械保全、 ⑦電子機器組立て、⑧電気機器組立て、⑨プリント配線板製造、⑩プラスチック成形、 ⑪塗装、⑫溶接、⑬工業包装
※ 各区分の試験内容は、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業 と共通
【対象職種・対象業種】
・電気・電子情報関連産業の業務区分
機械加工、金属プレス加工、工場板金、めっき、仕上げ、機械保全、電子機器組立て、電気機器組立て、プリント配線板製造、プラスチック成形、塗装、溶接、工業包装
※日本人が通常従事している関連業務に付随的に従事することも可能

※※受入企業が電気・電子情報関連産業であること(日本標準産業分類における番号及び名称)
28 電子部品・デバイス・電子回路製造業、29 電気機械器具製造業(ただし、2922 内燃機関電装品製造業及び素形材産業分野に掲げられた対象業種を除く)、30 情報通信機械器具製造業
・在留期間
「特定技能1号」
1年、6ヶ月または4ヶ月ごとの更新、通算で上限5年まで

・賃金の水準
一定の専門性・技能を有するため日本人と同等以上の給料

・転職可否
同一業種など一定条件下のもとで転職可能

・受入れ調整機関等
登録支援機関
製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会に加入すること

・活動内容
相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動(専門的・技術的分野)

電気・電子情報関連産業業界での技能実習生受入れするなら監理団体選びが重要

電気・電子情報関連産業業界においては、監理団体選びを慎重に行うことが必要不可欠です。そこで技能実習生.jpが約2,800もの監理団体から特定技能と技能実習を両方取り扱い可能な監理団体を複数ご紹介いたします。ぜひ各監理団体の話をよく聞いてお客様の企業風土にあうような外国人が雇用できるよう総合的に判断してみてください。

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