どの業界も慢性的な人材不足が深刻ですが、製造業も例にもれず年々悪化していています。
特に中小の製造業では、人手不足倒産をしてしまう会社が相次ぎ、深刻な事態に陥っています。
そんな中、製造業の人手不足を解消する技能実習生が注目を浴びています。
今回の記事では、中小企業の救世主となりうる技能実習生についてご紹介し、優秀な技能実習生を受けれる方法についてもご紹介していきます。
製造業で技能実習生を「終身雇用したいほど」と評価されている
現在、製造業の中小企業を中心に外国人技能実習生を受け入れるという動きが広がっています。
外国人技能実習制度は2016年から開始された制度です。
これは、日本で言うところの「研修生」のような扱いで企業に実習に来る外国人のことです。
技能実習生は、まず1年間、技能の習得という名目で受け入れ先企業で実習を行います。
1年後の研修で、在留資格の更新試験があり、それに合格するとプラス2年の在留資格を得ます。つまり、技能実習生は3年間日本にいれるということになります。(特殊要件を満たせば最大5年間可能)
外国人技能実習生を受け入れるというのは、中小企業にとってはある意味苦肉の選択であることは否めません。
「終身雇用できたら」そう嘆く経営者様も多いようです。
せっかく仕事を教えても3年で帰国してしまう技能実習生は、日本人を雇い入れるための時間稼ぎのような側面もあったからです。
技能実習生(研修生)が金属・機械加工業で受入れ可能な作業は?
技能実習生を受け入れる際に、機械・金属関係の可能作業は、15職種29作業あります。
機械加工業・金属業でいえば、以下のような作業であれば、技能実習生を受け入れることができます。
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ただ、単純作業でない限りは、いずれかの作業に当てはめることができると考えてよいでしょう。
詳しくは、技能実習生を紹介してくれる監理団体に判定してもらいましょう。
なぜ製造(機械・金属)業で技能実習生が評価されているのか
技能実習生を受け入れる懸念として「外国人だからトラブルを起こしそう」と考えている人事担当者も決して少なくはないでしょう。
また、「言葉の壁があるから、仕事にならないのではないか」という懸念もされます。
ただ、実際には技能時修正は、製造(機械・金属)業で高い評価を得ています。
では、なぜ技能実習生たちは評価されているのでしょうか?
求人を出しても募集が来ない現実の解消
評価されている理由の一つは「求人を出しても募集が来てくれない」という現実に対して、オーダーを出せば来てくれる技能実習生たちはとても有益な存在だからです。
人がいなければ業務を回しようがないところでは、技能実習生は救世主に見えるでしょう。
経験を持つ条件で募集すれば即戦力に
技能実習生は、監理団体が窓口となり紹介してくれます。
その時に、特定の技術経験と条件付けしてオーダーすれば、それに応じた即戦力になりうる人材を紹介してくれます。
日本でアウトソーシングで職人を呼ぶよりも、リーズナブルに即戦力を確保できるのです。
これが評価に繋がっているのではないかと考えられます。
新しい風となり会社全体に活気が出た
現在は国際社会でこれから日本でもどんどん外国人の方が住むことになるでしょう。
外国人たちは当たり前なのですが、私たちとは全く違う風習や価値観をもっています。
しかし、それが刺激となり、会社全体に活気が出たという話も聞きます。
在留資格「特定技能」で終身雇用の可能性が出てきた
2019年4月に技能実習生から移行できる在留資格「特定技能」が始まることを受け、外国人技能実習者への考え方が一変します。
今まで3年で帰国していた技能実習生が帰国する必要がなくなるかもしれないのです。
しかも、技能実習生側も特定技能資格の中でもさらに高度な特定技能2号という在留資格を得ることで、日本への永住権と家族の帯同(配偶者・子)が許可されるのです。
「終身雇用したいほど」という現場の声はこれから現実のものになっていくのです。
製造業で優秀な技能実習生を受け入れるポイント
実際に、製造業で優秀な技能実習生を受け入れるためのポイントをご紹介します。
製造業に強い監理団体を選ぶことが重要
製造業で優秀な技能実習生を受け入れるには、身につけている技能を指定してオーダーするのが確実です。
ただ、そういった状況を把握してくれ適切な技能実習生を受け入れるためにサポートしてくれる監理団体が必要不可欠です。
オーダーの優先順位をはっきりさせておく
技能実習生は基本的に若い方が多くなります。ですので、熟練の職人が来ることはまずありません。
ですので、募集(オーダー)の際には、年齢・技術・性格などをしっかりと優先順位をかけてお願いしておくのが良いでしょう。
当記事でおすすめする優先順位は、性格>技術>年齢です。
性格が真面目できっちりとやる方ならば、少し時間がかかっても技術を習得してくれます。
先述のように特定技能の在留資格の件もあるため、人材を育てるつもりでオーダーするのが良いと考えられます。
もちろん、覚えることが多い仕事の場合は、年齢が若いほうが有利な時もあります。ケースバイケースですので、自社に最適なオーダーを監理団体と組み立てましょう。
優秀な製造業技能実習生候補を受け入れる際には終身雇用する覚悟で挑む
製造業においても技能実習生制度は、3年間実習に来てもらい帰国されてしまう制度ではなくなりつつあります。
日本人と同様、終身雇用も可能になったため、これからの技能実習生を受け入れる際は終身雇用するのと同じ気持ちで臨むのがよいのではないかと考えられます。
まずは、パートナーとなる優秀な監理団体は、探すのが非常に難しいためプロに何団体かの選抜をお願いするのが良いでしょう。
ぜひ、活用してみてください。