昨今は企業内の活性化や人材補強を目的に、外国人技能実習生を受け入れる企業が増加しています。外国人技能実習制度にはネガティブな側面は確かにあるものの、正しく活用すればメリットの大きい制度です。
技能実習生の受け入れは企業に良い効果をもたらすものの、何人でも雇用できる訳ではありません。技能実習生の受け入れ人数は、受け入れ方式や技能実習の区分により変動します。
今回の記事では、外国人技能実習生の受け入れ人数に関して、分かりやすく解説いたします。
技能実習生の受け入れを前向きに考えている方は、ぜひご参考ください。
技能実習生の受け入れ方式
まず初めに、前提知識となる技能実習生の受け入れ方式についてお伝えします。
外国人技能実習生の受け入れ方式には、「企業単独型」と「団体監理型」の計二種類があります。
企業単独型とは、企業が海外の現地法人から直接技能実習生を受け入れる方式です。一方で団体監理型とは、非営利組織である監理団体(事業協同組合など)から、企業が技能実習生を斡旋してもらう形で技能実習生を受け入れる方式です。
手続き面や条件の厳しさなどの理由から、団体監理型を採用して外国人技能実習生を受け入れるケースが圧倒的に多いです。
団体監理型の受け入れ方式を採用する場合、監理団体選びが非常に重要となります。何故なら、監理団体ごとに通訳の有無やサポート体制、技能実習生の受け入れに要する費用などが異なるからです。
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技能実習の区分
受け入れ人数を理解する上では、技能実習の区分に関しても知っておく必要があります。
技能実習の区分は、企業単独型と団体監理型それぞれで、「第一号」、「第二号」、「第三号」の三つに分かれています。
第一号の技能実習では、入国一年目の外国人技能実習生が、基礎的な技能の習得を目指します。第二号の技能実習では、入国二〜三年目の外国人技能実習生が、技能の習熟を目指します。第三号の技能実習では、入国四〜五年目の外国人技能実習生が、技能の熟達を目指します。
他の技能実習に移行(例:第一号から第二号)するためには、技能実習生が技能評価試験に合格する必要があります。
また、第二号や第三号技能実習に移行できる職種は、省令で定められたものに限ります。
団体監理型における技能実習生の受け入れ人数枠
ここからは、具体的に技能実習生の受け入れ人数をご説明します。
まず初めに、団体監理型における技能実習生の受け入れ人数枠について紹介します。団体監理型では、企業の常勤職員総数や技能実習の区分に応じて、細かく受け入れ人数が設定されています。
第一号の技能実習
基本人数枠 | |
企業の常勤職員総数 | 技能実習生の受け入れ人数 |
301人以上 | 常勤職員総数の20分の1以下 |
201人〜300人 | 15人 |
101人〜200人 | 10人 |
51人〜100人 | 6人 |
41人〜50人 | 5人 |
31人〜40人 | 4人 |
30人以下 | 3人 |
たとえば企業の常勤職員総数が400人である場合は、外国人技能実習生の受け入れ人数は20人までとなります。
第二号の技能実習
第二号に該当する技能実習生の場合、上記表の基本人数枠の2倍まで技能実習生を受け入れることができます。
たとえば企業の常勤職員総数が70人であれば、外国人技能実習生の受け入れ人数は12人までとなります。
優良基準適合者
優良基準適合者とは、簡単に言えば技能実習生に対する待遇や実績などの面で優れている事業者や監理団体を指します。
監理団体と企業の双方が優良基準適合者である場合は、通常と比べて技能実習生の受け入れ人数枠が増えます。
具体的には、下記の表の通り受け入れ人数枠が設定されています。
技能実習生の受け入れ人数 | |
第一号 | 基本人数枠の2倍 |
第二号 | 基本人数枠の4倍 |
第三号 | 基本人数枠の6倍 |
たとえば第一号技能実習であり、かつ常勤職員総数が250人であれば、外国人技能実習生の受け入れ人数は30人までとなります。
企業単独型における技能実習生の受け入れ人数枠
最後に、企業単独型における外国人技能実習生の受け入れ人数枠をご紹介します。
企業単独型を採用する場合、下記表のように受け入れ人数枠が設定されています。
(※例外的に企業単独型であっても、団体監理型の受け入れ人数枠が適用されるケースもあります。)
第一号 | 第二号 | 優良基準適合者 | ||
第一号 | 第二号 | 第三号 | ||
常勤職員総数の20分の1 | 常勤職員総数の10分の1 | 常勤職員総数の10分の1 | 常勤職員総数の5分の1 | 常勤職員総数の10分の3 |
たとえば常勤職員総数が100人の企業(非優良基準適合者)の場合、第一号の技能実習生は最大5人まで受け入れ可能です。
一方で常勤職員総数が同じでも優良基準適合者であれば、技能実習生(第一号)の受け入れ人数は10人まで増加します。
企業単独型であっても、優良基準適合者である方がより多くの外国人技能実習生を受け入れ可能ということが分かります。
まとめ
今回は、外国人技能実習生の受け入れ人数をケースごとに解説しました。
基本的には、常勤職員が多いほど受け入れ可能な技能実習生の人数は増えます。
また、優良基準適合者となることで、さらに外国人技能実習生の受け入れ人数枠を増やすことも可能です。
今回ご紹介した情報を基に、技能実習生の受け入れ人数を検討してもらえれば幸いです。