外国人技能実習制度は開発途上国の経済発展に貢献する目的で設立された制度ですが、技能実習生を受け入れる側にもメリットがあります。
またメリットだけでなく、外国人技能実習制度には無視できないデメリットもあります。
この記事では、外国人技能実習制度が企業にもたらすメリットとデメリットをご紹介します。
技能実習生の受入を迷っている方必見です。
外国人技能実習制度のメリット
外国人技能実習制度を活用すると、主に以下3つのメリットを期待できます。
メリット①:企業内の活性化
外国人技能実習制度で雇用する技能実習生は、意欲や向上心に溢れた若者であるケースが大半です。
向上心や意欲に溢れた人材が社内に来ることで、他の労働者にも良い影響がもたらされます。
技能実習生と従業員とが互いに切磋琢磨し合い、会社内の雰囲気が活性化すれば、全社的な生産性の向上やスキルアップなどを期待できるでしょう。
以上のように、企業内の活性化が期待できる点は、外国人技能実習制度の大きなメリットです。
メリット②:国際貢献・海外進出への足がかり
外国人技能実習制度のメリットの一つに、国際貢献の実施を対外的にアピールできる点があります。
そもそも外国人技能実習制度の導入目的とは、外国人労働者の技能習得の支援により、開発途上国の経済支援に貢献することです。
技能実習生を受け入れて人材育成することで、社会全体に対して国際貢献を行なっていることをアピールできます。
また、海外進出への足がかりとなり得る点も、この制度の大きなメリットです。
雇用期間が終わった技能実習生は、習熟した技能を身につけた上で故郷に戻ります。
技能実習生と友好関係を築けていれば、その後海外進出する際に、サポートを得られる可能性があります。
一から海外進出する場合と比べて、技能実習生との接点を維持しておけば、成功する可能性は遥かに高まるでしょう。
メリット③:人材の確保にもなる
人手不足の中小企業にとっては、人材確保という大きなメリットもあります。
一生懸命働いてくれる技能実習生は、企業にとって貴重な即戦力となるでしょう。
ただし法律上は、「労働力の需給調整を目的として、技能実習制度を活用してはいけない」とされています。
したがって、人材確保を目的に技能実習生の受入を行うのではなく、あくまで国際貢献を目的に据えましょう。
あくまで「人材の確保」は、結果的に得られるメリットに過ぎません。
外国人技能実習制度のデメリット
外国人技能実習制度はメリットの多い魅力的な制度である一方で、いくつかのデメリットも存在します。
具体的には、以下3つのデメリットがあると言われています。
デメリット①:技能実習生の受入手続きに手間がかかる
外国人技能実習制度における最大のデメリットは、技能実習生の受入手続きに手間がかかる点です。
技能実習生を実際に雇用するためには、監理団体への申し込みや、技能実習計画の認定申請、在留資格やビザの取得など、膨大にある手続きを経なくてはいけません。
また上記の手続き以外にも、日本語教育など、必要に応じて行うべきことが増える可能性もあります。
技能実習生を雇用する際は、手続き面のデメリットをあらかじめ考慮しておく必要があります。
デメリット②:コミュニケーションが取りにくい
外国人の技能実習生を雇用する上で避けられないのが、言語や文化の違いです。
ある程度日本語や日本文化を勉強した上で入国するのですが、はじめはスムーズなコミュニケーションを取るのは中々難しいです。
円滑にコミュニケーションを取れないことを理由に、業務上のミスが生じたり、従業員と実習生との間で軋轢が生じる恐れもあります。
最初のうちは意思疎通を図るのに苦慮するかと思いますが、ある程度実習生の心情に理解を示しつつ接しましょう。
デメリット③:技能実習生が失踪するリスクがある
近年外国人技能実習生の失踪が大きな話題となっています。貴重な戦力として雇用していた人材がある日突然失踪したら、その損失は非常に大きいでしょう。
技能実習生が失踪する背景には、劣悪な雇用環境があります。違法な低賃金労働や無給での残業など、奴隷のように技能実習生を使っている企業は一定数存在します。そうした環境に耐えきれず、ある日突然失踪する技能実習生は後を絶ちません。
上記の通り失踪するリスクはあるものの、真っ当な環境を整えてれば、基本的に失踪は発生しません。
デメリットとして紹介しましたが、企業側が誠実な対応を心がけさえすれば失踪する事態はほぼ生じないので、あまり気にする必要はないかと思います。
まとめ
外国人技能実習制度には、企業内の活性化や海外進出への足がかりになる等、様々なメリットがあります。
しかし一方で、技能実習生の受入手続きに手間がかかるなどのデメリットも存在します。
メリットとデメリットの双方を考慮した上で、外国人技能実習制度を活用するかどうかを決定しましょう。
弊社では、外国人技能実習生の受け入れに関するご相談や、フォローアップが充実している監理団体のご紹介を随時行なっています。
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