建設業で雇用するなら特定技能?技能実習?制度の違いとメリット・デメリット 前編

建設業業界については、その他の職種と比べて極めて人手不足が深刻な状況になっております。日本の若手は職人気質な現場や過酷な労働環境を避けるようになり、募集をかけてもなかなか人材が集まらないという声を多く聞きます。そこで即戦力として活躍できる外国人材を受け入れる枠組のなかで、発展途上国への技術移転を目的として、国際貢献事業として始められた「技能実習制度」と2019年に新設された日本で初めて外国人の単純労働を認める「特定技能ビザ」があります。これらの両制度は建設業業界の維持・発展を支える仕組みとして期待されています。またこれらは似通った制度になっており、具体的に制度の違いが良くわからないという話をよく伺います。そこで今回は建設業分野で両制度の違いを解説致します。是非ご一読ください。

建設業業界での技能実習・特定技能の制度の違いについて

建設業業界での両制度の違いをおおまかに見ていきましょう。

技能実習制度を活用した場合

・制度趣旨

日本から相手国への技術移転(国際貢献)

・資格取得の条件

【日本語能力】

なし

【建設業等の知識・経験等】

なし

【対象職種・対象業種】

さく井

建築板金

冷凍空気調和機器施工

建具製作

建築大工

型枠施工

鉄筋施工

とび

石材施工

タイル張り

かわらぶき

左官

配 管

熱絶縁施工

内装仕上げ施工

サッシ施工

防水施工

コンクリート圧送施工

ウェルポイント施工

表装

建設機械施工

築炉

受入企業について

建設業の許可を受けていること

建設キャリアアップシステムへの登録

・在留期間

1年目:「技能実習1号」:最長1年 1年目終了時 【学科試験・実技試験】

2~3年目:「技能実習2号」:最長2年 3年目終了時 【実技試験】

4~5年目:「技能実習3号」:最長2年 5年目終了時 【実技試験】※受入れ企業・監理団体ともに優良認定が必要

「技能実習2号」を修了した技能実習生は「特定技能1号」に必要な試験が免除されます。

・賃金の水準

本国への技術移転を目的とした実習のため、最低賃金以上

・転職可否

原則、不可

・受入れ調整機関等

監理団体

・活動内容

技能実習計画に基づいて,講習を受け,及び技能等に係る業務に従事する活動(1号)

技能実習計画に基づいて技能等を要する業務に従事する活動(2号,3号) (非専門的・技術的分野)

在留資格「特定技能」を活用した場合

・制度趣旨

人手不足対応のための一定の専門性・技能を有する外国人の受入れ

・資格取得の条件

日本国内外において実施される

【日本語能力】

日本語能力水準について生活や業務に必要な日本語能力を試験等で確認(日本語能力試験N4程度)

【建設業等の知識・経験等】

技能水準について試験等で確認(建設業分野特定技能1号評価試験)→個人のスキルによる

【対象職種・対象業種】

型枠施工

左官

コンクリート圧送

トンネル推進工

建設機械施工

土工

屋根ふき

電気通信

鉄筋施工

鉄筋継手

内装仕上げ/表装

とび

建築大工

配管

建築板金

保温保冷

吹付ウレタン断熱

海洋土木工

※日本人が通常従事している関連業務に付随的に従事することも可能

※※赤字は技能実習2号を修了時、「特定技能1号」に無試験移行可能職種

特定技能2号への移行について

技能検定1級程度、班長としての実務経験

受入企業について

建設業の許可を受けていること

建設キャリアアップシステムへの登録

特定技能外国人受入事業実施法人(JAC)への加入

・在留期間

「特定技能1号」

1年、6ヶ月または4ヶ月ごとの更新、通算で上限5年まで

家族の帯同不可

「特定技能2号」

在留期間の更新期限なし

家族の帯同可

・賃金の水準

一定の専門性・技能を有するため日本人と同等以上の給料

・転職可否

同一業種など一定条件下のもとで転職可能

・受入れ調整機関等

建設技能人材機構へ直接または間接的に加入義務

登録支援期間

・活動内容

相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動(専門的・技術的分野)

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