技能実習生を受け入れる際、技能実習生が日本国内で働くためには「在留資格」が必要です。
外国人技能実習制度の利用を考えている方の中には、在留資格について名前は知ってても概要を知らない方もいるかと思います。
在留資格について基本的な事柄を知っておけば、技能実習生を円滑に受け入れられる様になります。
この記事では、技能実習生の受け入れ時に必須となる「在留資格」について基本的な要点を解説します。
在留資格とは
在留資格とは、外国人が日本に住むための資格を指します。外国人は在留資格を保有している事で、一定期間日本で生活できる様になります。
2019年現在、在留資格は計28種類存在しており、在留資格の種類ごとに、在留できる期間や行える活動の内容は異なります。
活動の制限等に応じて、在留資格は主に下記4種類に大別されます。
就労が認められる在留資格
「外交」や「高度専門職」など、日本での就労が認められる在留資格です。
ちなみに、「技能実習」も就労が認められる在留資格の一種です。
身分・地位に基づく在留資格
「永住者」や「日本人の配偶者等」など、身分や地位に基づいて与えられる在留資格です。
活動に関して制限が設けられていない点が大きな特徴です。
就労の可否が個別に指定されるもの
「ワーキングホリデー」など、個別に就労の可否が決定される在留資格もあります。
就労が認められない在留資格
「短期滞在」や「留学」など、就労が認められない在留資格もあります。
在留資格「技能実習」の概要
次に、外国人技能実習生に必須の在留資格「技能実習」についてご紹介します。
在留資格「技能実習」とは
外国人技能実習制度の開始に伴い、「技能実習」という在留資格が整備されました。
「技能実習」とは、自分の出身国では習得困難な技能を身につけるために、研修生として日本にやってくる外国人に与えられる在留資格です。先ほどお伝えした通り、日本国内での就労が可能な在留資格となります。
在留資格「技能実習」の種類
一口に在留資格といっても、技能実習生が得られる在留資格は、技能実習生の受け入れ方式や滞在年数に応じて、下記6種類に分けられます。
滞在年数 | 技能実習生の受け入れ方式 | |
企業単独型 | 団体監理型 | |
入国一年目 | 在留資格「技能実習第一号イ」 | 在留資格「技能実習第一号ロ」 |
入国二年目・三年目 | 在留資格「技能実習第二号イ」 | 在留資格「技能実習第二号ロ」 |
入国四年目・五年目 | 在留資格「技能実習第三号イ」 | 在留資格「技能実習第三号ロ」 |
技能実習生を受け入れる際は、受け入れ方式や滞在年数(技能実習の区分)に応じて在留資格を取得する必要があります。
また、技能実習の区分が変わる際には、在留資格の変更許可を受けなくてはいけません。
例えば一年目の技能実習(団体監理型)を終えて、二年目の技能実習に移行する際は、「技能実習第一号ロ」から「技能実習第二号ロ」への在留資格の変更手続きを行います。
技能実習生の在留資格取得に必要な提出書類
外国人技能実習生の在留資格を取得するためには、「在留資格認定証明書交付申請」という手続きを実施しなくてはいけません。
この項では、その手続きで必要となる主な提出書類をご紹介します。
在留資格認定証明書交付申請書
在留資格認定証明書交付申請書には、技能実習生の名前や写真、滞在期間等を記載します。
返信用封筒
送料分の切手を添付した返信用封筒も一通用意します。
技能実習計画認定通知書および認定申請書の写し
外国人技能実習機構に認定された「技能実習計画」の認定通知書と、認定時に提出した「認定申請書」の写しが必要になります。
つまり在留資格を認定してもらう前に、技能実習計画の認定をあらかじめ得ておかなくてはいけません。
以上が技能実習生の在留資格取得に必要な書類となりますが、他の書類の提出を求められるケースもあります。
基本的には監理団体が資料作成等をフォローアップしてくれますが、中にはそうしたフォローが十分ではない監理団体も存在します。
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在留資格「技能実習」は他の在留資格に変更できるのか
最後に、在留資格「技能実習」は他の在留資格(「経営・監理」など)に変更できるのかどうかをお伝えします。
技能実習後も日本に引き続き滞在する目的で、別の在留資格を取ろうと考える技能実習生も存在します。
しかし残念ながら、「技能実習」から他の在留資格に変更することは原則認められていません。実習活動を終えた外国人技能実習生は、即座に母国に変える必要があります。
まとめ
今回は、技能実習生の受け入れに必須となる「在留資格」について、最低限知っておくべき事柄をご紹介しました。
技能実習生が取得する在留資格は、受け入れ方式や技能実習の区分などによって異なります。したがって、あらかじめ受け入れ方式や区分を確認した上で、技能実習生の在留資格を取得しましょう。
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